これ程、自分を呪ったことはない。
過信と自信は紙一重だということを突き付けられた。
一体あのグループステージで何を勘違いしてしまったのか。
明確な組織としての実力不足である。
また、日々の取り組みの大きな欠陥に気づかせてもらった。
選手評価の一貫性。
上手くいかない時、劣勢にたたされたときに、組織としての真価が問われることに気付く。
思考が帰る場所。いつもの自分達とは何か。どこに優位性を見出すのか。
そういったチームのフィロソフィー、スタイル、基軸、共通認識がなかった。
何が強みか分からない状態で戦っていた。
結果、劣勢にたたされたとき、ノリと勢いがなくなった時に、それぞれが違うことをしだしてしまう。
もうそうなったチームと指導者には、勝敗をコントロールする事はできない。
全く。脆弱な組織の典型である。
では、そのスタイルとは。優位性とは…
うちの伝統と、山本伊織としてのエッセンスは…
1-0の美学を引き継ぐ選手たちであること。
攻守の切り替わりの解像度を高め、ゲームがコントロールされている時間を増やす。徹底されたゴール幅に対しての帰陣と背中に最短で入るアクション。
思考がそろった、スタイルの見えるサッカーを目指して。
このチームの監督が山本伊織でなければならない理由を明確にさせなければならない。
子どもたちと見たい景色は?本当に大切にしたいことは何か。
その問いの繰り返しが、未来を鮮やかに彩ると信じて。
もっとこだわり抜かれた時間を。
あんな思いは二度としたくないから。もう、あの子たちにとって良いお兄ちゃんである事はやめようと思う。
それが自分の答え。
怖いけど。一緒に笑いたいから。全部は出来ないことを認めようと思う。
あと、半年。